第22話 F先生とY先生
- コラム
もう何年も前の話です。
私(院長)には何人もの恩師と呼べる方がおりますが、口腔外科入局時に最初に師事した方がF先生でした。
F先生は2年後、大阪府立病院に出向。
一方、私は大学院に進み、4年生時に愛知県がんセンター麻酔科にて研修しました。
その時の部長がY先生でした。
F先生は大阪府立病院を、Y先生もがんセンターを辞職され共に名古屋市立大学病院に勤務。
その当時、2人の恩師と私たち夫婦(家内も同じ医局でした)の4人で会食をしました。
F先生は席上、「僕は口腔外科医が開業医となれば、いい開業医になると思うよ。」とおっしゃいました。Y先生も賛同されました。
おそらく開業医の長男である私がそう遠くない将来、医局を辞め父親の元へ帰ると考えて慰めたのだと感じました。
しかし最近では、F先生のおっしゃっていたことは正しいと思います。
まだまだ開業歯科医として勉強中の身の私ですが、一生懸命に日々歯科医療に取り組んでいます。
そして全身と口腔外科・口腔内科にも通じている自負があります。
このコラボレーションが果たせるのは、本当に口腔外科をそれなりに究めた後に一般歯科を研鑽している我々だけの特権だと思うからです。
F先生は現在、大学の准教授、Y先生はペインクリニックをご開業されています。
その晩の事は一生忘れません。大切な思い出です。